元本割れしない学資保険の3つの条件【FP監修】

学校へ通う子供

 学資保険を選ぶ際にもっとも大事なことが元本割れしない学資保険を選ぶことです。
 学資保険は、将来の子供のための学費を貯めるということが最大の目的です。第一にそれを満たす保険を選ばなくてはいけません。

 ソニー生命、明治安田生命の学資保険は元本割れしませんが、保険料改定などで元本割れするようになった商品もあります。

  1. 元本割れとは
  2. 元本割れしない学資保険の3つの条件
  3. 2018年現在、元本割れする学資保険
  4. 元本割れしない学資保険を選びましょう

元本割れとは

 元本割れとは、支払った保険料より、満期時に受け取る保険金が少なくなることです。

 銀行預金などは元本保証ですが、投資信託などは、株価や為替の変動で元本割れすることがあります。

 学資保険は元本保証が多い商品ですが元本割れする商品もあります。

元本割れしない学資保険の3つの条件

 元本割れする学資保険の3つの条件は下記です。

  • 医療保障など余分な保障がついている
  • 外貨建て、変額保険で、最終的な保険金額が確定しない
  • 中途解約は厳禁

医療保障など余分な保障がついている

 学資保険も保険商品なので、医療保障などがあるとその分の保険料が必要です。

 大手生保の保険で、子供の入院保障、医療保障が入っている、5年ごとに祝い金がもらえます!などといった「こども保険」とも呼ばれる保険が売られていましたが、こういう保険は、元本割れする保険が多くなります。

 学資保険は、教育費を貯めるという目的にシンプルな構成で、医療保障などについては、別の保険でカバーするのが今のトレンドです。

 子供の医療保障をどうするかという話はありますが、国や自治体はこどもの医療保障は厚くそれほどかからなくなっています。

 心配なら子供の共済(月額1000円程度)に加入するとよいでしょう。

 どうしてもというのであれば、アフラックの新EVERのようにしっかりとした医療保険に入っておくことの方が保険料があがらないというメリットも考えれば、理にかなっています。  

外貨建て、変額保険で、最終的な保険金額が確定しない

 今、外貨建ての保険が、学資保険、年金保険、終身保険で人気になっています。

 外貨建て保険は、利率が高い点が魅力的ですが、運用の成果以上に運用先の外貨の価値が下がってしまう(円高になってしまう)と、元本割れする可能性があるのです。

 変額保険も同様に、保険金を受け取るときの市場の相場によっては、元本割れする可能性があります。

 日本の低金利に対して、アメリカは利上げが続いていて、金利が高くなります。

 高い金利で運用できる分、利率も高くできるため、返戻率が高い商品が多くなっています。

 今の為替レートの状況がずっと続けばとてもいい保険になりますが、為替レートはかなり変動します。

 今のドル円は109~110円ですが、2011年には80円を割り込むこともありました。

 いくら利率が良くても、20%を超える円高になると、厳しい状況になります。受け取り時のレートに左右されるので、安心はできません。

 変額保険という、株価、債券などで運用する、投資信託のような保険もあります。こちらも、受け取り時の株価などで左右されます。

 ちなみに変額保険は、私が加入している学資保険です。2007年あたりに加入して、そこから株価が低迷したのに伴い、運用成績がほぼ毎年マイナスになっていました。

 アベノミクスのおかげで、今は、運用成績は良くなっていますが、ひやひや感を経験するとおすすめはできません。

 外貨建て、変額保険といった商品は、高いリターンも見込めますが、もしもの元本割れの可能性があります。リスクも把握しておく必要があります。

中途解約は厳禁

 最後に、中途解約です。

 学資保険は、満期まで払い込むことを前提に商品設計されています。途中での解約は想定されていないので、解約しても解約返戻金は受け取れますが、今まで払い込んだ保険料を下回るケースが多くあります。

 返戻率を高くする方法として、保険金額を高くするもの、10年払い済みなど、早期払いする方法もありますが、一回ごとの保険料は高くなります。

 もし、払えないかも?と思うのであれば、それは選んではいけません。

 学資保険を選ぶ時は、
・元本割れしている商品を選ばない
・外貨で貯める商品はそのリスクを把握する
・中途解約が無理ない保険料の商品を選ぶ

この3つがポイントになります。

2019年現在、元本割れする学資保険

 2019年現在、元本割れする学資保険は、かんぽ生命の新学資保険「はじめのかんぽ」と、アフラックの夢みるこどもの学資保険です。

 かんぽ生命の新学資保険「はじめのかんぽ」は、郵便局の学資保険からリニューアルした当初は、返戻率が高く設定されていましたが、2016年の保険料改正で元本割れするようになりました。

 はじめのかんぽについては、「医療特約その日からプラス」という医療保障があります。その分、元本割れするとも考えられますが、その保障は、共済などでカバーするという方法もあります。

 アフラックの夢みるこどもの学資保険は、とても人気のある学資保険で、5年前あたりなら、口コミで一番人気の学資保険でした。

 ただ、2017年の保険料改定で元本割れするようになりました。

 教育費を貯めることが目的の学資保険なので、元本割れする保険はあまりおすすめできません。

元本割れしない学資保険を選びましょう

 学資保険を選ぶ際には、元本割れしない学資保険を選ぶことが大事です。

 教育費の積立のために学資保険に入るのに、目減りするのであれば、入る意味はありません。

 低金利でも、銀行の定期預金などで安全に貯める方が無難です。

 学資保険は、大学の学費など、お金の必要な時期が明確に決まっていて、そのために貯める保険です。

 お金の必要な時期に、安全にお金を貯めることができるように、元本割れしない学資保険を選びましょう!

学資保険は、元本割れせず、返戻率、利率が高いところが大事です。返戻率・利率については、下記のランキングから!
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